昭和45年(1970)の日本万国博覧会は大空間構造としての膜構造建築物が花開き、一気に開花した一大国家プロジェクトでした。
直径4m、長さ約78mのチューブ16本を繋ぎ合わせて作ったユニークな鞍型形状ドーム(エア・ビーム方式)の「富士グループパビリオン」、エア・ドーム方式だが低ライズの巨大空気膜構造建築を世界で初めて実現した「アメリカ館」のほか、サスペンション方式の「自動車工業会館」や「電気通信館」などのパビリオン群。
さらにゲートやマッシュ・バルーンと名付けられた広場に林立する巨大な開閉式シェルターなど、その形状、工法、規模などいずれを見ても、330万平方mの会場に、従来のテントの概念を一変させる様々なテント建築物が花と咲き誇ったのです。
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