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EXPO'70
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自動車館EXPO'70
自動車館の写真 DATA
建築設計 前川国男建築設計事務所
構造設計 横山建築構造設計事務所
建築施工元請 株式会社竹中工務店
規模 Aパビリオン Bパビリオン
床面積 1,451平方m 1,994平方m
直径 40m 45m
高さ 25.4m 17m
構造形式 吊り屋根構造
前川国男(前川国男建築設計事務所)氏の当時のコメント
天幕構造は昔から、祭りやサーカス等に用いられた方法であった。それは仮設の建物としての、建設、撤収の容易さ、コストの低減、更に集会の場としての大空間の要求など、諸条件に対して天幕ほど明快でぴったりの構造はなかったからであった。その条件は現在の博覧会パビリオンにおいても少しも変わっていない。もちろん万博の建物としては単に雨露を防ぐばかりでなく、台風、地震に耐する耐力、音と熱の遮断、空気調節に対する気密性、など遙かに厳しい条件が要求される。
自動車館の構造は中央、シリンダー状のシャフトの頂部から、外周リングに向けて張られたザイルネットの下面に、ハイパロン加工したビニロンキャンバスを懸垂する方法をとっている。ザイルネットは変形一葉双曲面を形成し、二方向に編まれたワイヤーロープは互に抑えあって、風圧および吹き上げに対する耐力となっている。その設計に当っては風洞実験、電算機による解析、その施工に当っては96本のワイヤーにかかる張力を、司令室のデジタル測定器で同時に看視しつつ収剣させる、など種々の新しい技術がもり込まれている。この天幕の施工に当っては太陽工業の豊富な経験にもとづく真摯な協力を得ることが出来た。科学的に裏づけられた大天幕構造は、将来集会場、競技場、工場施設、更には一つの地域をも蔽う環境形成建築にもつながって、大きな意味を持つものと考えている。
(太陽工業カタログ「The Tent」より)
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